大脳辺縁系共鳴

以前、受けた研修でこんな話を聞いた。

 100歳以上の人(センテナリアン)を対象に
 インタビューをしたラジオプロデューサーが書いた本に、
 こんな話がありました。

 人間の脳には、大脳辺縁系という感情を司る部分があり、
 その回路は外側に向かって開かれている。
 つまり、周囲の人の感情は、大脳辺縁系を通じて
 自分の感情に影響を与えている。

 そして、周囲の人の大脳辺縁系と自分の大脳辺縁系が
 お互いに響きあい、共鳴し、感情を共有することを
 「大脳辺縁系共鳴」といいます。

人間の脳には大脳辺縁系という部位があり、その部分は感情を共鳴する機能を司っているそうです。

 一緒にいて、話を聞きながら、その感情を共有する。
 相手をコントロールしようという気持ちを放棄したときに、
 こうした体験が起こるそうです。

 このような「大脳辺縁系共鳴」は、哺乳類動物だけに見られる、
 と博士はいいます。それは、相手の感情状態を察知する内なる能力です。

センチナリアン(100歳以上の人)と話しをしていると、なんか不思議な心地よい感覚に陥ることがあって、それは大脳辺縁系共鳴という現象なのだそうです。
100歳以上の人は、相手の話を聞いても無心になって素直に聞いてくれる(その境地に達している人が多い)ことから、この感覚を体験しやすいと講師の人は言っていました。

おばあちゃんと、話しをしている子供を想像してください。
おばあちゃんは自分の孫やひ孫が楽しそうに色々な話しをしているのを優しい笑顔でただ頷きながら幸せそうに聞いてくれます。
そうすると、そのおばあちゃんの幸せな気持ちが子供にも移り、子供も幸せな気分になります。おばあちゃんはただ頷いているだけで、何も言葉を発していないのにです。
いわゆる、一種の以心伝心とでも言うのでしょうか。

センチナリアン以外の人でも、相手が無心で話を聞いてくれる(話しの中に利害関係がない、相手をコントロールしようという気持ちがない)状態が続くと、この大脳辺縁系共鳴が起きるそうです。

そして、この大脳辺縁系共鳴は哺乳類動物だけが持っている能力だそうです。

ママが子供に絵本を読み聞かせて上げて、子供がそれに聞き入っていたりする時にもこの現象が起きやすいそうです。

研修自体は、企業研修でコーチングの話しの中でこの話が出てきたのですが、やっぱり人間の脳って不思議やなぁと研修の趣旨とはまったく違うところで感心して、ノートにこの言葉をメモっていたのでした。